サッカー日本代表について

本日ワールドカップ予選がはじまり、その初戦、対シンガポールスコアレスドローに終わった。
ハリルホジッチが監督に就任して以降、初の無得点試合だ。

試合内容

内容から言えば悪くはなかった。
シュートの本数は圧倒していたし、縦への速い展開と同時にボールポゼッションもかなり支配していた。
キリンチャレンジカップから左サイドバックの長友のみ左臀部違和感によりスタメンを外れ太田が入ったものの、4-0で11日に快勝したメンバーがほぼ今日もそのまま出場した。

前半積極的にシュートを打っていたし、シンガポールは攻め手を欠いていたように見え、「1点くらいどこかで入るだろう」そう思えた。

が、後半シンガポールはほとんど攻撃に移ろうとはせず守備ブロックを固め、日本はじりじりとした展開の中、押しているのに勝ちきれない結果となる。

キリンチャレンジカップのような単発の勝つか負けるかの試合と違い、引き分けでも勝ち点の得られるワールドカップ予選はまた戦い方が変わる。シンガポールは既に1試合終え、勝利し勝ち点3を得ていたのだ。

決定力不足

日本代表は長年「決定力がない」と言われ続けてきた。
岡崎は代表に呼ばれ始めたころこそウィングをすることも多かったが、今ではほぼ不動のセンターフォワードとなった。

海外リーグを考えてみると、現代サッカーではイブラヒモビッチのようにワントップにフィジカルのある選手を起き、シャドーの選手がそれをサポートする形か、メッシ、スアレスネイマールのように前線で流動的にポジションを変えながらポジションしていく、特に9番の概念の強くないスタイルと二極化する。
必ずしもこのスタイルが正解ではないが、岡崎が前者タイプのセンターフォワードとして恵まれた体躯ではないし、後者のような足元の巧みなタイプでもないのは確かだ。

裏への抜け出しこそ岡崎の武器なのだが、今日のように相手に引いて守られている試合で、いつも日本は勝ちきれない。

ハリルの目指す縦に速いサッカーの課題

・スタミナの切れる後半以降をどう戦うか
・選手交代でそれを補うのであれば途中出場の選手が流れを変えられるか
そして
・引いて守っている相手にどう戦うか

カウンターかポゼッションかで言えば圧倒的前者の現在の日本代表。
引いて守られている時に最後の選択肢が破れかぶれミドル、というのは後半以降は見たくない。
さらにスタミナが切れてきてサポートが遅れ、ワントップの岡崎がつぶされるだけになる展開は、何度も目にしてきた。

今までに代表でいなかったタイプの宇佐美がキーマンになることは間違いない。ドリブラーかつパサー。
個人でも全体でも縦への推進力になる。
守備のハードワークが問題視されてきたが、それも改善されてきている。
前線3人がパス回し、ミドル、裏抜け、効果的にハマってきたら、日本はもっと得点できるはず。

以上雑感だが、日本代表の試合を観てきた人にとっては今更な内容だったかもしれない。

まとめ

ハリルホジッチ監督のサッカーは今まで代表を見てきて最高にわくわくする。
まだ日が浅いし、わからないこともたくさんあるが、方向性としてゴールまでの最短距離を目指すサッカーは正しいと思う。
柴崎や香川がボールを持ったとき、ぼくには見えていないパスコースを示してくれるのがとても楽しい。

以前こんな話を聞いた。
「日本人の少年団とか、まだ根の段階からずーっとやらされ続けてる練習は、練習のための練習。うまく練習できるようになっても、試合でどうするかわからないことが多くなる」

長い目で見て、日本のサッカーが強くなっていけば嬉しい。