ファッションセンスのおじさん化について
十代の頃って、多かれ少なかれ見た目を気にして異性を気にする。
流行の服装をファッション誌でチェックし、それでも財布は寂しく、セールを駆使し、ブランド物と似たようなものを量販店で探し、どうにかこうにかお洒落を試みる。
ぼくも、メンズノンノ、ポパイ、チョキチョキ、スマート、ストリートジャック、さまざまなファッション誌をチェックしていた。
でも、その情熱がずっと続いている人って結構少ない。
特に男は。
どっかしらのタイミングで達観して、大枚はたいてまで流行の服を買うことを放棄し始める。
おじさんの始まり
ふと思った。
十代の頃、おっさんたちの服装ってどうにもダサく思ってた。
でも、今流行が気にならなくなってきたのって……もしかして俺、若者が見てダサいおっさんに片足突っ込んでねえか?と。
徐々にそうして、変化を求めなくなり、数十年前からずっと同じようなセンスで止まってしまった大人が
ひと言で言えば「ダサい」になってしまうんじゃないのかと。
ファッションリーダーの存在
ぼくの時代では、木村拓哉(以下キムタク)が完全なるファッションリーダーだった。
世代的にはもろに影響されていたのはもう少し年上の人たちだと思う。
とはいえ窪塚洋介も長瀬智也も、キムタクと比べたら一枚落ちる感じだった。
図式としては
メンズノンノで格好いい服が載る
↓
おっいいじゃん!
↓
テレビでキムタクが着る
↓
その服は売り切れ、ヤフオクで高額転売される
ハナからキムタクが着て誌面に登場するパターンもある。
ナンバーナイン、テンダーロインなどなど……懐かしいね。
こういう文章書いてることがもうじじくさい気もするけど気にしない。
そのキムタクに当たる存在が、現在ではEXILE TRIBE、とりわけ3代目 J Soul Brothersだろう。
シュプリーム、サンローラン、バルマンなどなど……近年の大学生ってバイトなにしてんの?
もっといえば海外のヒップホップ系ミュージシャンなんかの流れからきてるけど、これはまあいいか。
ASAP ROCKY
どうしても年下のファッションアイコンには憧れを抱きにくい。
そうやって、次々と、最新のアイコンに入れ替わっていく。
そうやって、ぼくらは若者の格好が理解不能になっていく。
ジェネレーションギャップ
正直、ぼくは今でもキムタクを見れば素直に格好いいなあと思うんだけど、若い人と話すと
「え、おじさんじゃないですか」
と真顔で言われて、「嘘ぉ……」となる。
こうやって段々若者にはついていけないなんてことになっていくのかな。
ぼくがマッチがアイドルと言われても「んん?」だったのと同じ感情だ。
それでもまだぼくは服には興味があるからそんなにはズレてないだろうと思う。今の時点では。
これで所帯を持って、子どもが生まれて、そんな普通の生活をしながら歳を重ねていくと、どんどん若者からズレていく。
若者が正解ではないが、若者もおっさんが正解だとは思っていない。
ohジェネレーションギャップ。分かり合えなくなっていく。
好きなもん着ればいいけれど
ダサくはなりたくないよね。
ある程度のファッション性のある人がおじさんになっていくならまだいいけど、そもそもダサかった人がおじさんになったら、それは……
ぼくは何度も言ってるけど、お洒落でありたいとか、そうは思ってなくて。
ただダサいのは嫌いだし、お洒落とは関係のないところで格好いい人っていうのではありたい。
テレビ観ない俺カッケー!とかはもういいから、若者の真似をしなくても、あらゆるものにアンテナははっていたい。
そこから取捨選択するのがセンス。
受信すらしていないのが、ダサいおっさん。
でも自分がガキの頃は理解不能だったけど、いまだに一昔前の雰囲気のファッションのおっさん見るとなんか微笑ましい気分にもなる。
結論
野口強おそるべし。