ハイカットのスニーカーをローカットにぶった切る実験

裁ほう上手

今回ボロボロのスニーカーが登場するので、お食事中などには読まないことを推奨する。
そういうのでご飯が進むって人は除く。

さて、タイトルの通り。
イカットのコンバースをローカット(コンバース流に言えば、OX)にカスタムしたろ、という実験である。

前書き

コンバースアディクトのチャックテイラー。

コンバースアディクトのチャックテイラー生成り
かなり古い。色は生成りナチュラルカラー。

購入当時はバンドマン真っ只中の時期で、「ロックと言えばコンバースラモーンズストロークスキングブラザーズも俺も」みたいなことを考えていた。
お金は全然なかったので数足のコンバースを毎日のように履いていて、このざまだ。

かかと側がボロボロのチャックテイラー
イカットは着脱の際に踵が内側に擦れるので、時間とともに破ける。
あるあるだと思っていたが、そうでもないらしい。まあ、ぼくの場合はあるあるなのだ。

そんな感じで、その穴は広がりまくり、いつの間にか貫通していた。

ただのオールスターがこんな状態なら普通に捨てている。
でもアディクトっていい値段するから、なんとなく勿体なくて捨てずに、そして履かずにいた(ちなみにアッパーはめちゃくちゃ汚いが、ジェイソンマークで目一杯洗ってある。目一杯洗ってこの状態なのだから、ヤバい)。


そんな折こんなものを目にする。
イカットに飽きたら切ってね! 切り取り線付きのオールスター。

「これを真似たら、穴が空いたところを切ってローカットとして再生できるのでは?」

ま、失敗しても、そもそも履いてないんだからいいじゃん。
やってみよ!

実際の工程

下書き、カット

というわけで、見様見真似で切り取り線を描いてみる。
ハイカットのコンバースをローカットにする準備
あとで消えたほうがいいだろうとフリクションのボールペン(チャコペンシルは持っていなかった)を使ってみるが、濃く描けないので、「どうせこんなにボロボロなんだしいいか」と普通のボールペンで描くことに。一応水性だけどね。

内側は星のワッペンのおかげで描きやすいんだけど、外側は目印がないので描きにくい
「とりま内側切っちゃえば? それに合わせて場面で外側やれば楽勝すぎ」と心のギャルが言うので、そうする。

ベロベロになった。
カットオフされたコンバース
そりゃそうか。
深く考えてなかったけど、さすがにアッパー布ペライチってことないわな。

ちなみにアッパーとライニングの間にある紙みたいな層が、アディクト特有のOUTLAST(熱を逃したり溜めたり温度を快適に保つ素材)だと思われる。

先述のALLSTAR CUTLINEは切り取るのを前提にしてるからこの部分もベロベロにならないよう縫ってあるっぽい。
ぼくは縫うのが面倒くさいので、あとで布用ボンドで貼ることにする。

そんなこんなで

てい。
ハイカットのコンバースをローカットに切る

ハイカットのコンバースをローカットに切った
片足終わり。タンも当然カット。
粗が分からないような写真にしてるってのもあるけど、ぱっと見は普通にローカットのコンバース、違和感はそんなにない。
あれ、結構いけちゃう感じ?

同じ要領でもう片方もジョキジョキジョキジョキ……

後処理

ベロベロの断面を布用のボンドで貼り合わせる。
このブログでも何度か登場している裁ほう上手。

本当ならアイロンをあてて圧着するのがベストのやり方なんだけど、スニーカーの構造(そしてやる気の問題)上アイロンは厳しいので、多めに塗ってしばらく放っておくことに。

一夜明けて……

ローカットにぶった切ったチャックテイラー
うんとりあえずくっついたっぽい。
ただガシガシ履いてたら剥がれるような気配もあるっちゃある。

まあそこは様子見かな。
でも全然履けるっしょこれ! 穴の空いたハイカットから履き口がけばけばしたローカットに!
ちょっと格上げ!

紐を通してみる。
ほんとなら紐を新しいのに替えたかったんだけど(長さもおかしくなるし)、 全体的に汚れまくってるから色味の合うのが元々のしかないんだわ。
新品の紐つけたら綺麗すぎて変。

だからデフォルトのシューレースを適当に切った。
先端はほつれないように裁ほう上手でコーティング。
ほつれたらほつれたでいいわ。つーかハイカットのときは先端のテープみたいなとこ取れてほつれまくって履いてたわ。

ハイカットからローカットに切ったチャックテイラー
はい完成!

リペア

と思ったけどまだ処理すべきところがあった。
古いチャックテイラーのライニング
踵の上部、先ほどの穴の下部にあたる箇所。
中心の継ぎ目にあたるところがほつれて裂けてきているから、ここはさすがに縫わないとだめだろうな。

やったらあ。
なんとなくリペアしたコンバースアディクト

なんとなくリペアしたチャックテイラー
いや、わかるよ? 言いたいこと。
でも別に目立たないからいいじゃん。そんな怖い顔すんなって。文句? あーあーあーあー聞こえませーん。

というわけで左右ともにここを縫った。
最後に、補強のために裁ほう上手で縫った上からコーティング
HIからOXにカスタムしたコンバースアディクトのチャックテイラー
今度こそマジで完成。

雑感

家庭科3にしては上出来。

ハサミの使い方が下手だから、断面がけばけばになっちゃってるのがあれだけど、器用な人は普通に元々ローカットのスニーカーだったように見える仕上がりに出来ると思う。

いや、そもそも「真似したい人のためにアドバイス」みたいな体で書いてるけど真似する奴いんのかっていう。

アイロンを使ってない裁ほう上手の強度がわからないのが不安ではあるが、踵のところを縫ってみて意外と厚手のキャンバス地にも針通るなってのが分かった。ので、場合によっては履き口のとこも縫ってやる。

結局こういうのって面倒くさいことを面倒くさいと思わずにやれるかどうかよな。
切り取り線の描き方、ハサミの入れ方、ベロベロの生地のくっつけ方、などなど……全てが「まあなんとかなるっしょ」でいった。
タンとかよく見るとまっすぐ切れてなくって弧を描いてるし。
だから家庭科3なんだと思う。でも、満足はしている。

まとめ

ハイカットからローカットに切ったチャックテイラー
妙に愛着が湧いた。
何年かぶりにこいつを履いてやりたくなった。

昔はコンバースって汚い方がイケてるって思ってたけど、もういい大人だから、あんまりボロボロなのもどうだろう。でも今はこれを履きたくて仕方がない。
久々にコンバースまじまじと見たけどやっぱいいな。
ジャックパーセルより断然オールスター、チャックテイラーが好き。

あとヴァージル・アブローみたいに「俺がカスタムしたんだぜ」みたいな落書きをマジックでどっかに入れちゃおうかなと思っているけど、それはまあおいおい。

みんなで履こうコンバース