まあ、そこそこジーンズについて考えてることは既に書いちゃったという感じはある。
最近ジーンズについて考えてること。
穿きこみレポートというよりは、エッセイのようなもの。
前回のエントリはこちら
ジーンズに求める要素
ぼくはジーンズが好きである。
なぜ好きなのか。
動機の言語化か……あまり好きじゃないしな しかし案外…やはりというべきか 自分を掴むカギはそこにあるか………
・汚れたり破けたりしてもアジと謳うことが可能な稀有な存在だから
・それを含む経年変化を楽しめるから
・作業服がルーツであり当然頑丈だから
考えてみると、これらの理由はあまりファッション的ではないような気がする。
多分、ぼくにとってはジーンズは着飾るための衣服ではないのだろう。
この辺は、先日のエントリと被る部分もある。
どちらかと言えば制服感覚というか……もちろん、格好いい方がいいのだけれど……やはり「生活の邪魔をしない」という点が最も重要なのではないかな、という気がする。
501CTを1.5ヶ月穿いた時点での雑感
生活に沿う、邪魔をしない、という点で、ぼくの中でスタンダードになりえる存在(断言できないのは、生地の耐久性や色落ちの良し悪しがまだ分からないから。ただし、今の時点ではとても気に入っている)。
ある程度ブランドの背景だって気になるから、同じものがアーキュエイトステッチなしになってユニクロで4000円くらいで売られていたら、好きになるかは分からない。
「ブランドには拘らない」とは、ぼくはとても言えない。「ブランド名だけで買い物はしない」とは言えるけどね。
とにかく、リーバイス、コーンミルズ/ホワイトオーク工場製、という履歴書も込みでこれが好きだ。
何より、トゥーマッチに細過ぎない、というところがいい。
ぼくはどちらかと言えばスリムなジーンズが好きだが、生地の硬さなど本格的なディテールを備えるほど細さと喧嘩をする。
要するに、動きにくいし疲れるのだ。
501CTはそういうものがない。
シルエットは細身に見えるが、実際はなかなかゆとりを持っている。
このバランスはなかなか絶妙だとぼくは思っている。
他のいろいろなジーンズを試着し、同レベルのスリムシルエットに見えるもの(見える、という点を強調しておく。実寸ではなく、あくまで穿いた状態でどう見えるか)の多くは、501CTほどの気楽さはなかった。
やはりどこか硬さがあり圧迫感があるのだ。
まあ、おろしたてのジーンズの硬さってぼくも好きだけどね。
自転車乗るには、やっぱ楽な方がいいと思う。
余談
501CTをロールアップし、耳を見せていると、ジーンズ好きな洋服屋の店員さんは結構食いついてくる。
面白いのは、大抵501CTであるということが分からないのだ。
よく511あたりと間違われる(ちなみに、同インチを試着した際、体感的には501CTの方が細かった)。
511はこれ。
メンズ 511™商品一覧 | リーバイス®公式通販
多分話しかける前のジーンズ好き店員の脳内はきっとこんな感じ。
「耳つき、ということはLVCか? でも、501にしては細過ぎる……レギュラーラインで耳つきのこんなのあったっけ? アメリカ企画のやつか……? 分からん……でも細身の感じからして511とかなのかな……」
そこからジーンズ好き同士、やれコーンデニムを使っているとか、やれ赤タブのブランクの意味だとか、盛り上がれる。
501CTは穿く人によって本当に違った印象を作るし、何よりそれほど認知されていないような(型番は知っていても詳しくは知らないという人が多い)気がするので、思わずぼくはちょっと饒舌になってしまうのである。
まとめ
ラフだけど、上品にも穿け、それでいて気を遣わなくていいという、ぼくの欲しい要素を凝縮したような存在。
なんて言ったら言い過ぎかもしれないけど、とにかく、いい感じなのだ。
格好つけてないのが格好いい、みたいなちょっとひねた感性(もちろん、ぼくを含め)の人には、きっとハマる。
ユニクロでもセルビッジジーンズが手に入る時代と言っても、大量生産のそれと人の手がかけられた旧式力織機による風合いは、大きく違うとぼくは思う。
今後が楽しみだ。
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