雑用靴、コンビニに行くとか、汚くなっても別にいい靴。
普段靴、コンビニに行くときにも履くし、ふらっと遊びにも行ける着用頻度の高い靴。
洒落靴、気取った気分の時に穿く靴。
境界線はしばしばあやふやだが、ぼんやりとこういう区分が意識にはある。名前は今適当につけた。
ぼくは、普段靴と洒落靴の間にあるようなスニーカーを探していた。
購入までの経緯
条件としては
・クッションが効いている
普段靴はやはり歩きやすさが大切で、ふらふら歩いているうちに疲れにくいものが望ましい。
・ローカット
ハイカットの靴は着脱が面倒くさいので、どうしても着用頻度が減りがち。気楽に履けるローカットがベター。
・少しプレミアム
うまい表現が見つからなかった。
今現在、ぼくの手持ちの靴の中で普段靴の最有力がナイキのインターナショナリストである。
癖のなさ、履き心地、などなどどれをとっても平均点以上を取ってくれる、スニーカーにおけるヘインズ ジャパンフィットのような存在だ。
例えばmade in USAのニューバランスを履いていたら「こだわってるなあ」という印象がある。多分。
しかし、良くも悪くも、インターナショナリストにはそのちょっとしたプラスアルファの成分がない。
そこがぼくの中での普段靴と洒落靴の差異であり、普段靴の顔をしてちょっと蘊蓄とかこだわりを滲ませられるようなスニーカー、そんなものを探していたわけである。
さて結論、今回購入したのは、ナイキのエアハラチだ。
エアハラチの詳細
カラーは白×黒×紫。
知らない人にはナイキのスニーカーだと分からないようなデザインだ。目に付く位置にスウォッシュはない。
デザイン
レザー、メッシュ、ポリ生地のコンビネーション。
この紫部分は箱の表記だとhyper grapeというらしい。
履いてないと内側の紫が目立つが、履くと意外と紫がそこまで主張せず、あまりギラギラした印象はない。
ハラチシステム
履き口からタン部分が一体化して靴下のようになっている。
これがハラチシステムだ。
すごく大ざっぱに言うと、厚手の靴下の上にレザー等でアッパーを貼り付けたような構造となっている。
今でこそニット素材でフィットするスニーカーなんかは珍しくないが、これが90年代に作られたものの復刻というのは、かなりの斬新さを感じる。
サイドから後ろに通ったストラップ部分(黒いラバーの箇所)は、むき出しの「靴下にあたる部分」が柔らかいため、補強として付けられているようだ。
ちなみにこの構造上からかエアハラチはかなりサイズ表記より小さめで、ぼくは普段より1cmアップで選んでいる。
着用の感想
ハラチシステムによるフィット感は一体どんなものか、と5kmほど歩いてみた。
よく、「ハラチシステムにおけるシューレースは飾り」という文章を見かけるのだが、ぼくはそうは感じなかった。
もちろんシューレースなしでも履ける構造ではある。しかし、ただのスリッポンとは一線を画す構造であるハラチシステムが、ある程度足首付近を固定してくれて、細かい履き心地は紐の通し方や結ぶ強度でさらに調節可能だ。
だから、シューレース飾り説を唱えてるのは、あんまりスニーカーにこだわりがないかそもそもエアハラチを所有してなくて語ってるかだろう。
とまあ、そんなこんなで、歩くこと5km。
クッション性
これは今まで履いたどのスニーカーよりも高かった。
あの「雲の上を歩くような履き心地」ではないが、誇張して言うならば「布団の上を歩くような履き心地」である。
これは結構的を射た表現だと思う。
ふかふかと、かなり柔らかいエア内蔵ソールを感じる。
歩きやすさ
歩きやすさってなんやねんという感じだが、ここでエアフォース1(以下AF1)を引き合いに出す。
同じくエア搭載モデルだが、クッション性、歩いていて疲れにくいという面では、ぼくはエアハラチに軍配を上げる。
ただし、歩きやすいのはAF1なのだ。
AF1は適当に硬さがあり、足運びが気持ちいい。
この辺は好みの問題も大きいが、エアハラチはクッションがありすぎてつまり布団に沈むような感覚があり、疲れにくいのだが足運びはややもったりしている感じがする。
まとめ
終盤にマイナス要素のようなことを書いたが、特にマイナスということでもない。
「クッションが効いてれば歩きやすいとは限らないのだなあ」といった塩梅で、この辺は自分に合っているかどうかということになるだろう。
ぼくはもうちょっと硬くてもいいな、という感じだ。
が、クッションが効いている→◎ ローカット→◎ 少しプレミアム→◎
というわけで、ミッション・コンプリート。
デザインは格好いいし疲れないし手ごろな値段だし、文句はない。
少しプレミアム部分は、ABC-MARTにはほぼ売ってないということで。