なぜアンタはSupremeのTシャツを並んでまで買う?

supreme

ぼくは身につけるものを選ぶときに、「なぜそれを選ぶのか」っていう理由がないと嫌だ。

ブランドロゴをドン!とフィーチャーしたファッションアイテムって、どう思う?

・お洒落だと思う
・こだわりがあると思う
・ミーハーだと思う

こういったアイテムが好きな人もいれば嫌悪感のある人もいるだろう。
ぼくなりに思うところがあるので考えをまとめてみる。

よく見かけるロゴドンアイテム

Supreme

supreme モリッシー
アイキャッチにも使用したSupremeのボックスロゴ。
確かにこの小さくて四角いシンプルなロゴは、インパクト抜群で美しい。
(スミスもモリッシーも知らないやつが、よくもテンション上げられるよな。16SS)

New York Yankees

ヤンキースのキャップ
このロゴの歴史は古く、1877年に、かの有名なティファニーがデザインしたもの。
ベースボールキャップといえばヤンキースというくらいに浸透してる。
でもこれブランドロゴではないな…

Louis Vuitton

ルイヴィトンのモノグラム
ロゴドンどころかロゴズギュウウウウウウウウンである。

さまざまなブランドにアイキャッチアイテムはある

PLAYコムデギャルソンのハートだとか、アンダーカバーのUだとか、色々あるけどもとりあえずキリがないので割愛。

お洒落とこだわりとミーハーの境界線

ロゴドンアイテムを数多く見かける中で、自分の中で消化不良というか、どうにもしっくりこないときと、スッと受け入れられるときと2パターンあった。
これをうまく言葉にすることが出来ず悶々としていた。

リスペクトの有無

リスペクトの有無って言葉が若干胡散臭い気もするが気にせずいこうぜ。
たとえばこれはビースティ・ボーイズのロゴドン。
beastie boys
ビースティーズのTシャツなんてファンでもなければ買わない。
つまりこのTシャツを着ているやつはファンであり、ビースティーズを愛している。
よって、ビースティーズのTシャツを着るのは自然なことである。

そう。言いたいことがお分かりいただけただろうか。

ぼくがしっくりこなかったときのパターンは「コイツ、そのロゴだけで選んでねえか?」だったのだ。
そのファッションブランドの方針、バックボーン、そういうものを無視して。
流行に乗り遅れてませんよアピール、これはブランド物ですよアピール、そのためだけに使われてはいないかと。

お前は本当にそれを愛しているのかと。それを身につけていればチヤホヤされる自分を愛しているんじゃないのかと。

バンドロゴに置き換えてみて、自分の中で腑に落ちた。
ところで、そのデザイン先行で背景を知らない人にも浸透しすぎてしまったものの筆頭といえばこれ。
rolling stones lips and tongue
賢明な読者様にはわざわざ言うまでもないが、これはローリング・ストーンズのロゴである。

ファッションの縄張り

COOL or UNCOOLのルールは、場所によって可変だ。

たとえば高校生たちがスラックスを引きずるような腰穿きをしてローファーのかかとを踏み潰していたら、大人たちはだらしがないと思う。
しかし彼らの最も長い時間を過ごす学校の中では、それがトレンドであり、当然の行動なのだ。

そんな感じで、何をお洒落の基準とするかというのは人が暮らしている環境に左右される。
だから場所によっては「いかに3代目J Soul Brothersっぽいか」が基準だし、ときには「いかに海外セレブっぽいか」だったりもする。

ぼくはファッションにおいて斜に構えていて、安易にマジョリティに迎合したくない。
そういう外部の基準より自分の基準が優先される。
それもまた人によっては「こだわりがあるね」だし「もっとお洒落になるには○○したほうがいいよ」だ。

結局なぜSupremeには行列が出来るのか

・人気のあるものを選んでおけば安心できるから。
・Supremeをダサいと言われても、ダサいという人間がダサいのだと、マウンティング思考ができるから。
・入手困難なものを持っていると周りに差をつけられて優越感を得られるから。
・憧れの芸能人の真似をしたいから。
・高値で転売できるから。
・本当にSupremeが好きだから。

ぼくはこだわりなくトレンドを追いかけている人は人間的に薄っぺらいと思っている。
音楽の趣味も映画の趣味も同じく流行だけで軸はなく、そのときのチャートで人気なものをたどっているだけ。
それがお洒落であり幸せなライフスタイルならば、とてもとても素敵な人生だ。

ロゴデザインの美しさも、もちろん分かる。
でもぼくは考えたい。
「ぼくはニューヨークヤンキースのファンか?」NO!
だったら、ACミランのキャップを被るよ。