最高のイヤーピースを探せ

ATH-CKS5TWとSpinfit CP360

イヤーピースをあれこれ買うルーティンにハマることを、イヤピ沼というらしい。
ぼくはそこまでは行っていないが、しかしそれでも都合3種のイヤーピースを購入した。

この小さいパーツがイヤホンの使い心地を大きく変える。
結構面白い世界だと思ったので記録しておく。

使用しているTWS

audio-technicaのATH-CKS5TW。

詳しいことは上記のエントリに書いたが、かなり長文なので今回関係のあることだけざっくり書いておくと
・低音重視
・ハウジングは大きめ
・ノズルはやや長くデフォルトのイヤーピースは短い、そのため結構耳の奥の方でフィットさせる形状

デフォルトのイヤーピースは、長時間つけているとなんとなくかゆくなってくる感じがあったので、サードパーティ製のものに手を出してみることにした。

AZLA SednaEarfit short

SednaEarfit short
サイズが分からなかったのでSMLとスリーサイズ同梱されているものを買った。
SednaEarfitのサイズ展開はSS、S、MS、M、ML、Lと細かい。

ATH-CKS5TWのイヤーピースとSednaEarfit shortの比較
左が標準のイヤーピース、右がSednaEarfit short。
形状がかなり異なる。
ATH-CKS5TWは短い傘のイヤーピースで奥の方にフィットさせる構造。SednaEarfit shortはそこまで奥に入れるタイプではないので、サイズが合っていてもハウジングが耳の外側に飛び出しやすい。なので見栄えは悪くなるかも。
ATH-CKS5TWが付属の3Dサポーターが耳に触れる位置まで入らない。これは別にそもそも使っていないから別にいいんだけど。

肝心の音は、全体的に音場が近くなり、輪郭がはっきりする。派手目な音と言えるかもしれない。
元々ブーストされている低音は、量感はそのままにタイトになった。特にキックの音質がはっきりくっきりする感じ。
かなり音は好みだった。

しかし、結構シリコンが硬めで、長時間使っていると異物感を覚えてくる。
音はいいんだけどなあ、ということで、若干柔らかめのタイプのものも買った。

AZLA SednaEarfit Light short

SednaEarfit light shortの小岩井ことりエディション

SednaEarfit light shortの小岩井ことりエディション付属のステッカー
初めに言っておくと、ぼくは小岩井ことりさんをまったく知らない。
しかしなぜ小岩井ことりエディションを買ったのかと言えば、MS、M、MLサイズが同梱されているものがこれしか見当たらなかったからである。SednaEarfit shortを買った際にMでいいことはわかったが、さらなる微調整としてこれを選んだ。
色もかわいいし。もう聴いたことのないバンドTを着ている若者に対して文句は言えない。

そして、ステッカーが付属するのだが、シークレットのキラバージョンを持ってくるヒキも見せたことは書いておこう。

形状は通常のSednaEarfit shortと同じだが、シリコンが若干柔らかい。

もっとも高い硬度値を仮に100とすると、100、91、79、72の4パターンで試作品を作り、一般ユーザーからミュージシャンまで、多くに方を対象にしたフィールドテストを行いました。その中で音の表現力において最も高い評価を受けた「硬度91」を「SednaEarfit」として製品化しました。
次に評価が高かった「硬度79」は、「硬度91」と比べ、音の表現が若干マイルドな方向になりましたが、長時間使用しても耳道への負担が少ないという利点を得られたので「SednaEarfit Light」として製品化を決定しました。


SednaEarfit Light|AZLA|株式会社aiuto PCパーツ・周辺機器 総合代理店

ということである。

触った感じでは違いはほとんどわからないが、耳に入れるとやや当たりが柔らかい。
SednaEarfit light shortの小岩井ことりエディション
音の印象は、通常のものに比べ確かにマイルド傾向だが、大きくは変わらない。目指しているところは同じだしね。
Lightのほうがやや空間が広く感じ、通常のもので感じた派手さは薄れたように思う。低音もそれほどタイトにはならない。
ただ、比較すればという話で、大きくは変わらない。

音質重視の通常版、フィット具合重視のLightという棲み分けのようだが、別に音質が劣っているとは思わなかった。好みの問題だな。
ぼくは音というか耳への負担の少なさからLightのほうがよかった。

Spinfit CP360

Spinfit CP360
SpinfitのCP360も、SednaEarfitみたいに複数サイズがセットになっている。というか、ワンサイズで売っていない。
初めて買う際にふたつのサイズを比べたい場合は便利だが、もうサイズが分かっているリピーターからは不評らしい。

ぼくはL/Mを買った。

開けてまず驚くのはシリコンの柔らかさ。
SednaEarfitのくだりでもっとも高い硬度値を100とすると、というのがあるが、これは30くらいしかないと思う。
なので、イヤホンに嵌め込む際に柔らかすぎて破けるのではないかと不安になった(実際はそんなことはそうそう起きないだろうけれど)。

その柔らかさに加え、傘と軸の接続部分がくびれた構造になっているために、先端が360度自由に動く
Spinfit CP360の動き
これによって人それぞれ千差万別な耳道の形状に沿ってフィットしてくれる。

これはかなり快適で、今まで使ったイヤホンでこんな感触はなかった。
柔らかいし、耳道に沿うおかげで標準イヤーピースのように奥の方でフィットさせることができる。
長時間使っていることのストレスはかなり軽減された。

音質は、柔らかいから低音の鳴りが弱そうだなと思ったけれど、そんなことはなかった。
SednaEarfit lightと同等くらいの鳴り方をしている。
全体的には中高音がはっきりする印象で、特にボーカル付近が前に出てくる。
それに対して楽器隊はワイドレンジに定位しているような雰囲気で、今回試した3種の中では最も空間の広さを感じるタイプだった。

柔らかいのとトレードオフで若干定位がぐらつき気味に感じるが、強いて悪いところを挙げるならば、という程度。
個人的には音もフィットもかなり好みだ。
Spinfit CP360
和菓子のような見た目も可愛い。
ので、これをスタメンに使っていくことにした。

まとめ

お手軽な値段で自分のイヤホンをカスタマイズできるイヤーピースは楽しい。
ちなみにATH-CKS5TWはケースに結構ゆとりがあるので、イヤーピースの交換でケースに干渉することはなかった。

3種類買ったことでそもそもワンランク上のTWSが買えたような気もするが、考えないことにする。