盗まれたときは「日ごろの行いが悪いから」
見つかったときは「日ごろの行いがいいから」
じゃあ結局プラマイゼロっすか？
そんなわけで、盗まれた自転車が見つかった。マジかよ！
突然来た通知
「……？ ……！！！」
およそこんな感じの反応だったと思う。
だって、もう2ヶ月以上前だぜ。
戻ってくるなんて思ってなかったし、なんなら記憶から排除しようとすらしていた（これは脳の自浄作用だ）。
池袋の東口で盗まれ、西口で見つかってるという。
なんにせよ……見つかったのだ。
このときぼくはいろいろなことを考える。
パーツがなくなってないか？
そもそも壊れてないか？
てっきり売り飛ばされるものだと思っていたが、犯人は自分で乗っていたのか？
盗まれ、捨てられ、撤去され運ばれて通知が来たってことは、ぼくはチェーンロックをしていたのに盗まれ、犯人が捨てた際は鍵もなく放置されていたのに誰も見向きもしなかったのか？
等々……
なんにせよ。見つかったのである。
もちろん取りに行く
千川駅から徒歩10分ほどの場所に、自転車は保管されていた。
この辺は昔よく通っていた場所で、行ったことのあるそば屋なんかがあって懐かしい。
ちなみに土曜休みなのに、通知をよく読まず一回行ったもののとんぼ返りしているが、それは置いておこう。
色々な懸念を抱きつつ、千早4丁目保管所に着く。ちはやって読むのかなこれ。
「こんにちは」
「こんにちは。はがきが届いたので取りに来ました」
「ああ、はいはい。ではこちらに記入してください」
2枚の紙に名前や住所を記入する。その間にはがきについていたバーコードを読み取りなにやら作業するおじさん。
「盗まれたとき、もし捨てられて放置されたら、防犯登録をしたときの住所に通知が行くって聞いてたんですけど。新しい住所のほうに届きました。これって盗難届けを出していたからなんですかね？」
「んー。わからないですけど……警察のほうでうまくやってくれた可能性はありますね。基本は住所を確認して、そこに送るだけなんですけど……詳しくはわかりません。でもまあ……」
「はい、まあいいです。なんにせよ見つかったんで」
とかなんとか言ってるうちに、別の職員おじさんにより、ぼくの自転車が後ろまで運ばれてきていた。
「壊れたりしてませんか」
「えーっと……大丈夫みたいです。若干汚くなってるし錆びてるところがあるけど、ほとんどそのままです。あ、サドルが低いです」
「わたしもメリダの自転車に乗ってまして……でも、そんな高級なやつではないです」
「ぼくのも、5万円以下のやつです」
「今度は盗まれないといいですね」
「絶対気をつけます。ありがとうございました」
そんなこんなで、近くの自転車屋に行き空気入れを借りて、ぼくは久々のクロスバイクをこぐのだった。
ほぼほぼ無事でよかった。
学んだこと
盗まれた場合、被害届を出していれば乗り捨てられた際の通知は住所が変わっても届く
でもこれは推測で、もしかしたら警察のずさんな地域はこうならないのかもしれない。
保管所のおじさんもよくわかっていなかったし、ぼくは運が良かったのか。
ただし単に撤去された場合は現住所を伝えるすべがないため、おそらく自力で保管所を尋ねるしかないかと思われる。
なんにせよ、盗難の際は速やかに被害届を出すべき。
その場合撤去通知が来ても、引取りに必要な費用は免除になる。
素人でも自転車のチェーンロックは余裕で壊せる
てっきり手際よく盗み鮮やかに解体し売り飛ばすプロの犯行だと思っていたが、どうやら違うらしい。
なぜなら、自転車に乗った痕跡がかなりあったからだ。
サイコンの表示が5時間ほどになっていて、ぼくが最後に乗ったのが1時間ほどだとすると、犯人は2ヶ月で4時間くらいしか乗っていない。が、自分で使ったらしい。
サドルの位置を変更している。
その割にはハンドルの角度や高さなどはいじっていないし、空気も全然入っていなかった。
これは自転車の素人に思える。最後乗り捨てるあたりも。
盗んだものの、売ろうとしてから身元が割れるという可能性に気づいた頭の足りないガキの仕業かと読める。
そもそも自分で乗るつもりだったのかもしれないけど。じゃあ捨てんなよ。
いや捨ててくれたから戻ってきたわけだけどな。
そんなアホなやつにもさくっと市販のチェーンロックは切られてしまう。
この危うさは自転車乗りは肝に銘じておかないといけない。
人目につくところに自転車は置き、できれば2つ以上鍵をする（ぼくは面倒くさいのでおそらく今後もやらないけど）。
保管所のおじさんはみんな親切
これマジ。
まとめ
見つかったらよかった。
いや、そうは問屋が卸さねえぞ。
犯人は100年以内に死ぬ呪いかけたからな。
ドちびノータリンサドル低いわ！
ばーかばーか。
見つかるといいですねと声をかけてくださった皆様ありがとうございました。
神様がいる、とすれば皆様のことでしょう。
