このDW-5600は人生で4つ目のGショックで、ようやく一番ベタなところを選んだ感じ。
直近のふたつはアナログのGショックを選んでいたな。丸いフェイスが好きだったのかも。
ぼくとG-SHOCK
全体的に記憶が定かではない。が、振り返ってみる。
人生で初めてGショックを手に入れたのは、小学校4年だか5年だかそれくらいの頃だった。
そのとき、ファッションに興味などなかった。でも、Gショックへの憧れはあった。
理由はわからない。
入手経路は、赤ペン先生のテストでポイントを集めて交換できる景品だったと思う。
それから中学校を卒業するまで、ずっとそのGショックを使っていた(その後、妹にあげた)。
その頃にはファッションにも多少目覚めていた。
てことは、よ。
Gショックはファッション性と、それ以外の何か魅力があるということだ。
男の子が、おもちゃの剣とか、変身ベルトとか、ああいうものに「かっけえ!」と思う感覚っていうのかな。
ファッション的に格好いい、っていう感覚の外で、何か訴えかけてくるものがある。
DW-5600E-1V
細かい点になるが、品番DW-5600E-1Vは海外版、VのないDW-5600E-1は国内版だ。
ぼくが持っているのは海外版である1V。
この写真は国内版。
わかりやすい違いは、海外版のベゼルのILLUMINATORの部分に国内版だとWATER 20BAR RESISTに書かれている。
で、海外版のWATER 200M RESISTの部分には国内版だとFOX FIREの文字。
マイナーチェンジを繰り返しているようなので、時期によって細かい仕様の差があるかもしれない。品番も5600以降が変わったりする。
が、とりあえず見た目上の違いは大体それくらい。気づく人がいたとしても、マニア、フリークだけだろう。
そのマニアやフリークは映画『スピード』でキアヌ・リーブスが身に着けていた5600をスピードモデルと呼んでいる。
それは撮影用ではなく、キアヌが普段から愛用していた私物だそう。キアヌがつけていたのはDW-5600C-1V、これまた品番が微妙に違う。長くなりそうなので気になる人は自分で調べてくれ。
等々そんな逸話もありつつ、現在でも人気が高く、さまざまなコラボモデルのベースに選ばれることも多い不動の定番ロングセラーが、5600シリーズだ。
視認性
視認性はとてもいい。
反転液晶のものも格好いいけれど。見やすさはやっぱり通常の文字盤、一番重要な時刻を確認する作業をスムーズにストレスなくできることが生活にしっくりと馴染む要素だと思う。
夜間でもバックライトを使って時刻が確認できる。よほどの山奥へ行かない限りバックライトが必要なほど暗いことは稀だけどね。
5600シリーズのライトボタンは右下で、ちょっと押しにくい位置にある。
でもその他Gショックのように正面にボタンがあると、5600のシンプルさはスポイルされてしまうので、これでいいと思う。
操作性
スマホで時間に関するほとんどのことはまかなえてしまうので、Gショックのアラームやストップウォッチを使うことはほぼない。
でも、これが少年の心をくすぐったのは間違いないだろう。携帯電話を所有していなかった頃は、腕時計がストップウォッチになる、というのは非常に遊び心がうずく話だった。
今となっては腕時計は時刻さえ確認できれば(そのためにポケットからスマホを出すのはスマートではないと思う)問題ないわけだ。
なのでDW-5600を操作というほど操作することは少ないのだが
左上の時刻合わせ用のボタンだけ少し奥まっていて、誤って押してしまうのを防止している。
こういうちょっとした工夫はありがたい。
裏蓋
ねじ止め。
スクリューバックの時期もあった? らしい。
雑感
DW-5600よりも格好いい時計なんていくらでもある。
デザインも特筆すべき点は少ない。
ただ、その癖のなさが長く愛されてきた理由なのだろう。
夏限定の新しいフレーバーのコーラを飲んでああ悪くないね、でも結局いつものコーラが一番おいしいかな、ってやつ。
安心感とも言える。
ファッションアイテムを身に着けているという感覚は薄い。
呼吸をするために酸素の存在を意識しないのと同じ。時刻が知りたくなったら、腕にDW-5600がいる。それは無意識でシームレスな流れだ。
汚れたら水でじゃぶじゃぶ洗う。200M防水なのだから。
ちなみに、タフソーラー(光充電)のものは半永久的に使えるのかと思っていたが、スマホも充電を繰り返すとバッテリーがいかれてくるのと同様に、だんだん劣化するそうだ。
5,6年くらいで寿命がくるなんて話を聞いて、「充電とかのこと気にして結局寿命それしかもたないなら、ふつうの電池の方が楽じゃね?」という発想でこのマキシマムにシンプルな5600に落ち着いた。
最新のテクノロジーは何も積んでいない。
それでいい、と思う。
まとめ
見て見て! 超格好よくない?
っていう時計ではないが、生活にそっと寄り添ってくれるような感覚。
頑丈で、正確で、シンプル。文句はつけるところがない。
こんなに値段でこんなに使える時計を作っちゃったら、CASIOさんさあ、他の時計売れなくなっちゃうよ。
いや売れてるだろうけど。