ストーンズと言えばぼくが人生の半分近く聴き続けているバンド。
ビートルズに次いで世界で2番目に有名なバンド。
現役で最年長であるバンド。
世界で一番かっこいい爺さんたち。
概要
2016年4月ロンドンを皮切りに、ニューヨーク・シカゴ・ラスベガス・ナッシュビル・シドニーと世界各地で大旋風を巻き起こしている「Exhibitionism-ザ・ローリング・ストーンズ展」の、アジア唯一の巡回地となる東京での待望の開催が決定しました。
世界で最も影響力のあるロックバンドが自らプロデュースするこの企画展は、バンドメンバーが狭いアパートで共に暮らした部屋を完全再現した初期の時代から、世界のエンターテインメントをリードする存在になるまでの壮大な物語を追体験していただける貴重な機会となるものです。
合計500点を超える圧巻のストーンズ・アイテムが一堂に会し、半世紀に渡る貴重な衣装の数々や、190点以上のオリジナル・アートワーク、バンドメンバーが実際に使用した楽器など、豊富なコレクションをご覧いただけます。また、体験型ミキシングコーナーや、貴重な映像が流れるプロジェクションルーム、そしてクライマックスに待ち受ける迫力の3Dコンサートなど、臨場感あふれる展示は必見です。
ローリング・ストーンズ(以下ストーンズ)は、50年以上もの間転がり続けた結果、バンドという垣根を越えて一つの大きなプロジェクトだ。
ベロマークはもはやバンドのロゴというよりも、ひとり歩きするアイコンになっていたりする。
内情は分からないが、たぶん使用料さえ受け取れば、デザインどうこうにはバンドは口を出していないのだと思う。
ビジネスとしてのしたたかさである。
そんなストーンズが自らプロデュースをすると銘打って世界各地で開催される展示。
これは行かないわけにはいかない!
感想つらつら
御託はいい!
各展示の感想を書いていく。
写真を撮っていなかったコーナーなどもあり、もしかすると順番が前後している箇所もあるかもしれない。
エントランス
会場に入るとすぐに当日券売り場がある。
早割の前売り券はもう売っておらず前売りでも当日でも同価格なので(ただし特典つきのものは前売りでしか買えない)、混雑していなければふらっと行ってチケットを買って入場、という感じでもスムーズに行ける。
GW初日の昼過ぎに行ったのだが、ツイッターで開場が急に11時から10時になったと告知があり、「開場待ちしている人が多すぎてそうなったのかな? 混んでいるのかな?」と心配だったが、意外と空いていた。
訊いてみたところ、開場直後は人が多いらしい。
場内は写真撮影もできるので、空いている時間に行けるとベネ!
資料
序盤はストーンズの50年以上の歴史を振り返る映像や、古い資料が並ぶ。
よくこんな古いものが残っているなと思うものがたくさんだ。
ストーンズがヒットする前にミックとキースが暮らしていた部屋の再現などもある。
チャック・ベリーなどのブラックミュージックのレコードと、はちゃめちゃに多いたばこの吸い殻が印象的だった。
スタジオ
ストーンズのスタジオを再現したコーナー。
いつ頃、リハなのかレコーディングなのか、どういう用途のスタジオなのか確認をし忘れてしまった。
完全再現というわけではなくても完成度は高いと思うので、だとすると意外と小さな規模のスタジオだと感じた。
このコーナーでは関係者のインタビュー音声が聞け、プロデューサーのドン・ウォズの言葉が印象的だったので紹介する。
「レコーディングの際に、目安となるラインを決めて録り始めるが、すごいボーカリストはそのラインを飛び越えてくる。目の前にミックがいて歌いだしたと思ったら、気づいたらミックの声はぼくを飛び越えて後ろにいる。こういうのは努力で手に入るものじゃなく、生まれながらの才能だ」
ベロマーク
ストーンズの象徴的なロゴ、ベロマークについての展示。
あれはミックの唇がモチーフと思われがちだが、特にそういうわけでもないらしい。
ただ、デザイナーの無意識にはあったのかもしれない、くらいだという。
ここはちょっと記憶があいまいなのだが、マーティン・スコセッシが別のコーナーで「このマークがこれほどポピュラーになったのは、若者たちには常に権威や社会に不満を抱く感情があり、舌を出すというのは反逆のアイコンだから」といった話をしていたと思う。スコセッシじゃなかったかもしれない。
アートワーク
山羊の頭のスープというアルバムがある。
このアルバムジャケのミックの写真はどう撮られているのか、燃えているようにも見えるなと思っていたのだが、今回の展示を見てストッキングをかぶっていたということが分かった。
ミックスダウン体験
悪魔を憐れむ歌やスタート・ミー・アップなどの代表曲のミックスダウンを疑似的に体験できるコーナー。
ボーカル、バッキングボーカル、ギター、ベース、ドラムなどのトラックがあり、たとえばギター以外のボリュームをゼロにしてギターだけ聴いたり、逆にボーカルだけゼロにしてカラオケトラックにして聴いたり。
自分の好きなように曲をいじって遊べる。
このコーナーはかなり面白かった。
前述のドン・ウォズの「飛び越えてくるボーカル」を聴ける。
独立したトラックで聴くと各パートが非常に生々しく、それらが混ざることで有機的に曲が構築されていくという感覚がとてもゾクゾクした。
衣装
衣装のコーナーでは、映像で観たことのあるものがちらほらあった。
3Dライブ
サティスファクションのライブを3Dめがねをかけて観るコーナー。
上映時間は5分くらいなのでそんなに待たされることはないのだが、その手前がストーンズの楽屋を再現したコーナーになっているのが粋。
その他のギター展示コーナー(写真を撮っていなかった)はショーケースに入れてあったのに、ここに置いてあるものは余裕で触れる状態で置いてあったので、多分本物というか私物ではないのだと思う。
でもキースの場所には灰皿が置いてあったり、再現性が高くて(いや実物見たことないけども)面白かった。
3Dライブはすごくよかった。
サティスファクションがそんなに好きな曲じゃないのが残念だけど、これを2時間尺で映画にしてほしいな。
その他
アンディ・ウォーホルの描いたミック。
ブルーズ少年真っただ中のストーンズ。
70年ごろのキースはかっこよすぎる。
ロニーがリハでやった曲をメモしているらしい。
ミックとキースの字はかなりぐちゃぐちゃしていて読みにくいのだが、ロニーの字はとても読みやすかった。
雑感
GW中は元号のステッカーが先着でもらえる(現在は令和バージョン)。
やはりこういうイベントで一番買いたいのはTシャツだが、デザインで迷う。
ベロマークのTシャツはファンでも何でもない人々に消費されすぎて、あまり着たくない。
でも、EXHIBITIONISM限定デザインのものはだいたいベロマーク。
で、結構悩んだ末に新作ベストのHONKデザインにした。
会場限定カラーは水色なのだが、あんまりいい色じゃなかったので普通に黒。
黒はEXHIBITIONISM限定ではないが、会場で買った思い出補正が加わるのでいいだろう。
EXHIBITデザインのものも何か買わねばと思った末ポストカード。結局この2つしか買わなかった。
グラスはアプリから動画アップをするともらえるというキャンペーンをやっていた。
でもぼくの携帯とアプリの相性が悪いのか落としたものの上手く動かず、「じゃあダウンロードしてくれたので」ということで何もしてないのにもらった。