SEIKO ブラックボーイについて

seiko ブラックボーイ

質実剛健

男のガジェットは、なよなよしていちゃ、いけない。

「ハッキンカイロ、ジッポライター、スーパーカブよろしくに昔からある質実剛健、実用性の高い定番がお気に入り」

これは引用だが、名文だと思う。

ダイバーズウォッチとは

細かい規格が色々あるようなのだが、かいつまんで説明すると
名前の通りダイバーが海に潜る用途を想定された時計。
主な仕様は
回転式ベゼル(潜ってからどれくらいの時間が経ったか把握するため、秒を数える目盛りがついている)
200m以上の防水性能(いわずもがな。ちなみに200気圧防水とはまた違い、ダイバーズはさらに厳しい規定を満たす必要がある)
自動巻き(クォーツ時計は電池交換で解体する際に防水性が低下する恐れがあるため、半永久的に駆動し続ける機構が望ましいとされる)
といったところ。

購入までの過程

で、実際ぼくがダイバーなのかといえばダイバーではない。

でも、アナログ時計の中で最もストイックでタフな時計だと思うダイバーズに強く惹かれた。
言うなれば、電力を用いないG-SHOCKというところか(この表現は時計好きの反感を買うかも知れない)。

腕時計のごちゃごちゃしたデザインは、あまり好きではない。
クロノグラフは何のためについているかよくわからないものが多すぎるし、変形デザインもぼくの主義に反するし。

日付と曜日、それにもちろん時間が分かればそれで充分だ。

自動巻き、機械式時計といえば繊細なイメージがあるが、ダイバーズはアウトドア極まりないものであり、そのふたつが同居しているという点はある種の美意識を感じる。

時計に詳しくないぼくは色々と調べた。

先に挙げたようなダイバーズの規格を満たすもの。

そこでわかったのは、ダイバーズのような風貌のダイバーズライクな時計がよくある、ということだ。
ぼくは別に海に潜ることはないので、200m防水が生活防水になったところで困りはしないだろうが、そこは一抹の自分の哲学、格好つけずに言えば自己満足。

値段を度外視し、気になったものをいくつか挙げてみる。
ROLEX サブマリーナ
TAG HEUER アクアレーサー
HAMILTON オープンウォーター

後者のふたつは、まあ値段的にも自分の理解の範囲だ。
ロレックスは確かにダイバーズのゴールのようなデザインで、値崩れせず資産価値もあるというのだが、やっぱりぼくにはまだ早いっていうか、不釣り合いな気はする。
仮に持ってたとしても恐れ多い。

こんな感じであれこれ調べた結果、ダイバーズ規格を満たし、時計好きたちの信頼も厚く、値段も手頃という幸せいっぱいの日本のブランドにたどりつく。

それがセイコーだ。

SEIKO ブラックボーイの詳細

前置きが長くなったが、いよいよこの時計自体に触れよう。
ブラックボーイというのは正式な名称ではなく、愛好家たちが付けたニックネームだ。本来は名前は特になく、品番SKX007とだけ。
色違いのネイビーボーイとさんざん迷った。
seiko ブラックボーイとネイビーボーイ
ブラックボーイに決定した理由は、ベルトを交換したときを想定すると黒の方が選択肢が広いと思ったから。

ちなみにこれは逆輸入モデル。
海外向けに作られたものを輸入している。国内生産の同じものは、値段が倍以上する代わりに文字盤にmade in Japanの文字が入る。

自己満足の度合いの問題だが、ぼくは安い方でいい。

外観

seiko ブラックボーイ
ブラックボーイ、ネイビーボーイにはステンレスのベルトとウレタンのベルトの2種類が販売されていて、ぼくはウレタンの方にした。
ステンレスの5連ベルトは見るからにシャラシャラと軽い質感で、チープだったからだ(実際、高級時計ではないわけだが)。

ダイバーズ自体頑丈な時計で、こいつは凍らせてその後煮沸されても動いているという。マジかよ。

文字盤の蓄光塗料の視認性は抜群。上手く撮れないのでお借りした画像。
ブラックボーイの蓄光
セイコーダイバーズ SKX007J ブラックボーイ ( その他趣味 ) - double_rainbowのブログ - Yahoo!ブログ

裏蓋は波のマーク。まだ保護シールも剥がしていない状態。
seiko ブラックボーイ

ウレタンベルトは海の水圧の影響を受けにくくするという形状の、セイコーのオリジナル。
seiko ブラックボーイのウレタンベルト

飽きてきたらNATOタイプのナイロンベルトに交換して、ジェームズ・ボンドを気取ろう
これはオメガだけどね。イメージ。
オメガのジェームズボンドモデルダイバーズ

ベゼルと風防はフラット。
seiko ブラックボーイのベゼル

高級感は別にない。
が、佇まいは男らしい

プラダのTシャツとヘインズのTシャツ、どっちが格好いいかは人による。みたいなもんだろう。
seiko ブラックボーイ

まとめ

ダイバーズ規格を満たした腕時計は、軒並み高い。
セイコーの価格と商品のクオリティは飛び抜けていると言っていいだろう。恐るべき日本の力。

キャバクラでモテるのはセイコーではないと思う。
でも、使い込んだボーイをしていたら、ぼくみたいな男にはモテる、かもしれない。

こいつをボロボロになるまで使った頃には、ぼくも少しは時計道に踏み込んでいるのかな。