アートなんかクソ食らえ、ロックンロールしよう。
ぼくがバンドをやっていた際、好きだった言葉。
バイ、ロッド・スチュワート。
アートはお好きですか?
Fuck the Art?
深い理由はないが、アーティストと呼ぶか、ミュージシャンと呼ぶかで、ぼくは後者が好きだった。
アート=芸術。
芸術とは高尚なものというイメージがあり、ぼくのやっていた音楽は「たかがロックンロール(それが好き)」だと思っていたから、アーティストという呼称に馴染めなかった。
大衆娯楽であってこその音楽だろ。みたいな。
わざわざ高尚なものにするなよ。みたいな。
でも今はあまりそういう感覚はない。
アートとポップカルチャー
そもそもアートってなんなのか。
ぶっちゃけ、よく分からない。
分からないし、分からなくてもいいと思う。少なくとも受け手は。
ただ、感覚的に美しいと思うものには理由があって、その理由こそがアートをアートたらしめている……などとは、目にそれが映った際に考えちゃいない。
モナリザの黄金律がどうのこうの。
まあいいのである。
Don't Think, Feel.
そもそも黄金律の話もジョジョの奇妙な冒険『スティール・ボール・ラン』で知ったわけで。
絵画や壁画のような昔から評価され続けているものに対し、現代に近いところにあるものを総じて『ポップカルチャー』と呼んでいる、とぼくは認識している。
それは映画であり、レコードであり、フィギュアであり、イラストであり、漫画であり。
ありとあらゆるポップカルチャーがぼくらの周りにあり、それらの素晴らしさに気付かないなんて、要するにもったいない気がするのだ。
気になる現代アーティスト
あらかじめ言っておくとぼくがこういったものを意識するようになったのは(無意識下で気になったものはかつてよりあったにせよ)、ここ最近の話だ。
ちょっと前にPen+でNIGOの特集号があって、ぼくはNIGOについてBAPEの元デザイナーくらいにしか捉えていなかったのだけれど、かなり面白く読めた。
彼の昔の作品や影響を受けたものを見ているうちに、アートやポップカルチャーに意識が向いた次第である。
だから特別に詳しくもないし、なんならぼくが格好いいものを教えてほしいくらい。
KAWS
ユニクロとのコラボレーションも記憶に新しいカウズ。
カウズのグッズは学生時代のぼくには高額で、手には入らなかった。
ぼくの友人でフィギュアを集めている男がいて、そいつのショーケースを眺めたものである(ちなみに、そいつはウサビッチのグッズも集めていて一緒に並べていた)。
オリジナル・フェイクというアパレルブランドも終了してしまっているため、ユニクロのコラボレーションは懐かしくも非常にありがたいものだった。
KYNE
女性のモノクロのイラストとカラーの背景。
これだけで構成されるグラフィックは、レトロでありモダンであり、琴線に触れるデザインだ。
イラストは奥行きを作らず、平面的に描かれているのが大きな特徴。
一度見たら脳裏に焼かれるようなシンプルな強さがある。
なんとなくWeezerのジャケットを思い出す。
BANKSY
バンクシーについて知ったのは三四郎のオールナイトニッポンゼロ。
三四郎小宮がバンクシーに感化されコミクシーという架空の兄になりきり、送られてくるメールがアートか否か判断するという超絶アホなコーナー(そもそも三四郎のオールナイトニッポンゼロ自体超絶アホな番組)があって、そこで名前を知った。
相田「『脱ぐのは一瞬の恥、ヤラぬは一生の恥』と筆で書かれた大き目のTシャツをワンピースっぽく着たヤリマンたちが交差点に立っている写真」
小宮「おおー……これはアート……なのか? でも画が見えるからいいよね……ヤリマンかどうかの判断が難しいけど……面接します面接! その日やれたらヤリマンですぼくがアートのために裏とります」
こんなコーナーです。
そしてこれ、Blurのアルバムジャケット。バンクシーの作品。
ストリートの壁にゲリラ的にスプレーステンシルで描かれるのが彼の作品で、つまりは街の悪ガキたちがやってることをハイレベルに昇華したのがバンクシーである。
まとめ
ポップカルチャーという言葉からぼくが真っ先に連想するのが映画トレインスポッティング。
音楽、映像、ファッション、すべてが洗練されている、好きな映画に挙げるのもためらわれる(まあ挙げるんだけど)くらいの超名作。
まだ続編観てないんだよなあ……