ソルトさん(無塩せきガソリン)とトーク

ハルとソルトのジョジョ立ち

結構前にセルフ対談(こんな言葉は存在しない)という形で自分自身の青春時代を振り返るというエントリを書いたのだが、それをちゃんと対人でやりたいと思っていた。

日ごろからお世話になっているソルトさんに声をかけさせてもらったところ、ふたつ返事で快諾をいただく。
というわけで、初めてこのブログにぼく以外の生の声を掲載する運びとなる。


登場人物紹介(敬称略)

ソルト
ファッションから映画やアウトドア、ネタ記事まで男のライフスタイルを綴るブログ『無塩せきガソリン』のライター。
詳しく知りたければブログを読むのだ!

ファッション誌は読まなかった

burrn! nikki sixx
ハル(以下ハ):ソルトさんが服に興味持ったのっていつぐらい?

ソルト(以下ソ):大学入ったくらいですね。

ハ:ファッション誌とかどんなの読んでたの?

ソ:いや、読んでなかったです。

ハ:あれ。

ソ:BURRN!を参考にしてました(笑)

ハ:あ、それはやばい(笑)

ソ:メタル好きだったし、どくろとか描いてあるTシャツに革ジャン着て腕組んでる長髪の外国人がかっこいいと思って。

ハ:メタラーってさ、「俺はこういうスタイルだ」みたいな、お洒落とかお洒落じゃないとかそういう次元じゃないところでスタイルを持っているような気がするんだけど、ソルトさん的には「これはめっちゃお洒落だ」っていう認識で真似してたの?

ソ:うーん(笑)確かに「メタラーだから」みたいな意識もあったかもしれないけど、でもお洒落と思ってた気がします。でも、革ジャンとかはよく分かってないから、その辺で売ってるそれっぽい感じのやつを買ってました。

ハ:最初の頃ってそんなもんよね。メタルファッションの時期からそのあとどういう流れなの?

ソ:だんだん「あ、これ、浮くな」って気づいたんですよ(笑)

ハ:(笑)

ソ:で、ユニクロとかGAPとか普通の服を買うようになりました。ハルさんはどういう流れですか?

ハ:俺は最初、バンドやりたいみたいな感じで、モテたいとか自己アピールみたいなとこからだったと思う。中学まで野球やってたけど別に野球が好きでもなかったし、運動部に対しての帰宅部アイデンティティとしてみたいな。

ソ:なるほど。

ハ:あんまりユニクロとか好きじゃなかった。っていうか今だと「それかっこいいね、どこの服?」「実はこれユニクロ」みたいなやりとりが成立するけど、俺が服に興味持ったばっかりの頃って「これユニクロ」っていうのが恥ずかしい感じがあった。

ソ:あ、フリースとかが売れてた頃だ。

ハ:そうそう。だから、俺はむしろかっこいいけど実は安い服、じゃなくて、かっこいいしちゃんとお金をかけてるっていうのが美徳だと思ってた。

ノースフェイスの四角いリュック

ノースフェイスの四角いリュック
ハ:ユニクロとかGAPのあとどういう変遷?

ソ:なんかあんまり覚えてないんですけど(笑)でも、いままでのところもしゃべっているうちに思い出した感じはあるんで、流れで思い出すかもしれません。

ハ:覚えてないのかよ(笑)アウトドア系ブランド好きでしょ。日本のノースフェイスとかやっぱ違うなと思う?

ソ:日本のノースはゴールドウィンが作ってますけど、本家のノースを日本人向けのサイズにしてあるし、全然いいと思います。

ハ:なるほど。

ソ:それで言ったら、あの四角いノースのリュックが嫌でしたね。

ハ:あれさ、かっこいいのかな? 俺何がいいのかよくわかんないんだけど……

ソ:あれは運動部が持つんですよ。俺は運動部だぜっていうアピールのためのバッグなんです(笑)

ハ:え、そうなの?

ソ:そうです。運動部のイケてる奴らがそのステータスを見せるためのリュックです。

ハ:初めて聞いた(笑)ソルトさんは、どっちかっていうとそういうイケてる奴らを横目に「分かってねえ。俺はあいつらとはちげえ」みたいに思ってるタイプだったってこと?

ソ:まさに。ひねくれてました(笑)

行きつけのお店

アウトドアショップ
ソ:地元にアウトドアのお店があったんですけど、そこが店長の趣味全開のお店で。オアスロウ、ゴーヘンプ、コロナ、ペンドルトンとか置いてたんです。

ハ:時期的に結構早いよねそれ。

ソ:ビームスがオアスロウを置き始めるくらいの時期か、それより早いくらいですね。

ハ:地方でそういうお店ってなかなか尖ってるな。

ソ:ノローナ、ホグロフス、ティートンブロス、ミステリーランチとかを置いてて、合わせて街用のアパレルもありました。アウトドアを自分がやってたってのもあって、そこで買い物しているうちに今のスタイルになっていった感じですかね。

ハ:行きつけのお店があるってかっこいいと思うよな(笑)俺も18とか19くらいの時に同じブランドの同じ店に通って「いつもありがとうございます」って言われて、それがクールだと思ってた。

ソ:いやーわかりますよその感じ。

ハ:でも、今別にそういう感情ないもんなあ。たとえばリーバイスジーンズ買おうと思ったらさ、それが売ってる店だったらどこでもいいじゃん? 変な話ジーンズメイトでも、スーパーの洋服売り場でも、欲しいものが売ってれば間に合う。

ソ:インターネットのせいじゃないですかね。

ハ:直接店舗でやりとりして得る情報より、事前に自分で取捨選択できちゃうからな。今若い人たちの好きなブランドの第一位が「特にない」らしいけど、俺たちもそういうサイクルの中にいるのかもしれない。

ソ:その店、趣味全開だから、最終的にエクストリームスキーの店になってアパレルなくなったんですけど(笑)

モテたい?

清潔感
ハ:ソルトさんはファッションが「モテたい」が動機になってたことないの? 俺は最初そんな感じだったよ。

ソ:んーあんまりないかもしれないですね。ユニクロとかGAPとか買ってたときはちょっとあるかな。でも、普通であればいいっていうか、TPOを最低限弁えていればいいっていうか、それくらい。

ハ:俺も今はそうだな。清潔であればいいっていうか……いやこれ、ジーンズを穿きこんでいるタイプの人が言うことじゃねえか(笑)

ソ:でも俺、ジーンズが臭いって思ったことないですよ(笑)

ハ:まあ俺もないけど(笑)っていうか仮に臭いジーンズを穿いている人がいたとして、その臭いを実感する距離感になることないよね? 「なんか臭いぞ……これ、あの人のジーンズだ!」って(笑)

ソ:ないですよね(笑)

ハ:俺の501CT、もうケツのところがチャリのサドルの輪郭で経糸がもうないんだけど。

ソ:あれ、結構やばいですよね。

ハ:もう、人から「え?」って言われる域にきている(笑)これ清潔感ないのかな?

ソ:まあ自転車乗るとどうしても、仕方ないですよねえ。でも別に、バキバキの色落ちとか、いかにもみたいな感じじゃなければいいんじゃないですか。

ハ:結局ジーンズを洗っているかいないかより、ぱっと見小汚くなければいいよな。俺の501CTは清潔感がないってか、お金がないようには見えるかもしれない(笑)

ジーンズのジレンマ

アイアンハートの極厚
ハ:ジーンズっていい色落ちになってきたころにはぼろくなっているジレンマあるじゃん。その辺どう折り合いつける?

ソ:好きじゃない表現だけど、「完成」っていうんじゃないですかね(笑)

ハ:完成したら新しいのを買って、完成したのに穿かないっていうジレンマ(笑)

ソ:あとはもうへヴィオンスのを買うとか。

ハ:あー、もうずっとこれ穿くぞって感じでね。でも普通に生活するにあたって15オンスくらいを越えてくるとしんどくない?

ソ:俺エイトジーの16オンス穿いてたけど結構大丈夫ですよ。シルエットによるのかな。17,18までいくとバイク乗りだったりしないともういきすぎだと思うけど。

ハ:確かに、久々にA.P.C.のプチニュー穿くと「よくこれでチャリ乗ってたな」って思うわ。めっちゃ細い。

ソ:俺もプチスタ穿いたら四股踏めないですからね(笑)

ハ:そういう意味じゃ501CTマジ楽だわ。

ソ:俺も早く買い置きしてる501穿きたいんですけどねー。

ハ:ソルトさんは501違和感ない?

ソ:ないですないです。まあワイドパンツまではいかないけど、ちょっと太めのストレートとして穿けます。

ハ:やっぱジーンズと言えば501みたいな感じで俺も穿きたいけど、似合わねえんだよなあ。

ソ:やっぱりアメリカンなちょっと太ったおじさんとか……

ハ:逆に筋骨隆々ムキムキマッチョとかね。でもソルトさんけっこう華奢じゃん。

ソ:手足の長い人はあんまり合わないんだと思うんですよ。俺足長くないし、普通のジーンズって感じで穿けます。

理想のファッション像

フィルソンのバッグ
ハ:こういうファッションがいい、っていう理想像はある?

ソ:今気になっているのはフィルソンっていうブランドなんですけど。木こりのためのアウトドアブランド。

ハ:ほう。

ソ:それが最近はアパレルの方も力を入れていて、気になっていますね。ドライブっていう映画にもそのバッグが出てくるんです。流行ったら嫌だな。

ハ:嫌なの? っていうか流行るかそれだけで?(笑)

ソ:フィルソンが値は張るけどいいブランドとしてでかく展開しようとしてる感じがするんですよね。まあそんな感じで、なんか背景のあるものっていいじゃないですか。

ハ:空条承太郎タグホイヤーの時計しているから、っていう理由でタグホイヤーの時計をしているフォロワーさんがいるよ(笑)

ソ:感覚としてはバンドTとかと同じですよね。

ハ:そこから話が膨らんで友達ができるようなものね。

ソ:はい。やっぱりそういうのが好きだから、そういうものを身に着けたいですね。フィルソンも今はこれが気になるっていうくらいなんですけど、根幹としては自分の生活を反映したもので、ストーリーを持ったものがいい。

まとめ

というわけで今回はゲストをお招きしてのエントリ。

本当はもっと載せたい箇所があったのだけれど、どうしても長くなってしまう。
それはまあまたいつか機会があれば……。

深夜に4時間もおしゃべりに付き合わせてしまったソルトさんにはスーパー感謝である。