Tシャツ1枚に払える値段について
少し前のエントリで「ファッションにおいてコストパフォーマンスとは野暮な単語」と書いた。
しかしこれは一般論で、ぼく自身の意見は少し違う。
過ぎたるは及ばざるが如し
お好み焼きソースが服にハネてマジギレするような奴は、お好み焼き屋に行かないか、身の丈に合わない服を買うんじゃねえの意。
wikipediaからの引用 嘘です
要するに、「服の値段を原価やらで語るのはナンセンスだが、過度にブランドネーム量が上乗せされてるのは金持ちの道楽の域」というのがぼくの持論。
なぜならぼくは金持ちではないからである。
無理して買った服が日焼けしたりシミが出来たらへこむからである。マジギレはしないけれど。
ライフスタイルに沿うものを選ぶのがぼくの中のCOOLだからである。
Tシャツは消耗品だと考える
すべての男は消耗品であり、すべてのTシャツもまた消耗品だ。
一生もののTシャツなんてない。
冬しか着ないコートや、傷が味として昇華する革ジャンならまだ理解できる。
しかしTシャツなんて、どうしたってボロボロになって、いつかは人様にお見せできるような代物ではなくなる。
高級モードブランドのパックTなどは、背伸びして買うものではない。ブランドが対象にしているのは、そこの服をヘビーユースしていて、消耗品のTシャツでもぽんと大金を払えるような顧客だ。
アルバイト代全額服に突っ込んでます!的な価値観は別に否定していない。
突っ込んでいる対象が服なのかスポーツなのかギャンブルなのか、それは個人の自由だ。
でもどうしても、背伸びしているのが格好いいかと言われると、ぼくはそうは思わない。
ちょっとしたクイズ
問題
3枚の無地のTシャツの画像。
この中で1枚は高級モードブランドのもので、あと2枚はさくっと買える値段のもの。
あなたはどれが高級Teeだかおわかりいただけるだろうか。実は全部同じ値段のものでした~みたいなトリックは仕込んでいない。
A
B
C
もちろん写真1枚だけでその服のよさが伝わりきるものではないというのは承知している。
あくまでちょっとした遊び。
ここらへんでスクロールを止めて少し考えてみてください。
解答
Aがアメリカンアパレル、Bがヘインズ、Cがメゾンマルジェラのもの。
正解はC。
ちなみにメゾンマルジェラのパックTは3枚セットで3万7千円ほど。
自己満足
あくまでちょっとした遊びと言ったものの、でもまあ実際これらのTシャツを着ている人が目の前にいたところで、確信を持ってこれが高級だなんて分からないと思う。
全身抜かりなくキメてTシャツだって気を抜かない、っていう人がいたら、なぜそんなに高級品を身につけるのかと問うのは無意味なのかもしれない。
人に向けてのものっていうよりは、自分がそうしたいからそうしているという部分のほうがきっと強いから。
Tシャツ1枚の上限は5000円
これは自分の中のルールというか、結果的にそうなっている。3年に1度くらい破るかもしれない。
6割無地Tシャツ、3割バンドTシャツ、1割その他で構成されているぼくのTシャツコレクションは、無地Tはほとんど1枚1000円以内で買えるようなもの。
バンドTシャツはだいたいどんなミュージシャンも4000円くらいで売っているので、上限5000円くらいかなと。
これはただ、ぼくがファッションに向ける情熱が少ないからなのかもしれない。
だから1枚うん万円もするTシャツを着ている人がいたら、ぼくにその魅力を教えて欲しい。
ブレる気がしねえけど。
まとめ
Tシャツなんてせいぜい1枚1000円ぐらいのものだ。それ以上の値段のするものはデザイン料ライセンス料その他の付加価値部分。
好きなバンドに対する対価みたいなものだと思っている。
こんなにいい生地使ってますよ、って言ったところでそれは値段が10倍になるような生地であることはほぼない。
Tシャツ1枚にいくら払えるかというのは、その人のファッション傾倒度が測れるなと思う。
ぼくがブログに書き続けているのは「ヒルズ族のグラマラス・デイズ」ではない。
シークレットブーツを履いてヒルズ上階の高さまで目線を上げようとしている方の足元で、「おいおい危ねえな」と、切符を切っているものだ。
ガンガン着て適当に洗濯するのがTシャツのあり方でしょ!