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まるで気軽なアイドルのお泊まり(フリースタイルダンジョンについて)

音楽 テレビ

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ジャニーズファンの思考ってよくわからないんだけど、あれってヴィトンのモノグラムをありがたがるのと一緒?
例えばKis-My-Ft2の横尾とか、Hey!Say!JUMPの岡本とか、全然イケメンじゃないじゃん?

「顔でファンになってるわけではない」っていうのは理解可能。ぎりぎり。
個人の好みといえばそこまでだが、彼らがジャニーズの看板なしだったら果たして黄色い声援は飛んでたか?

すっごい乱暴に言えば音楽業界って「いかにセンスのないやつを騙すか」だと思う。
彼ら単品じゃ絶対売れてない。
KAT-TUN脱退後のそれぞれを見てもわかる。
要するに「ジャニーズであること」ってのが大事なわけでしょ。

理解不能。

集団催眠じゃん。

2015年 CDシングル売り上げランキング

1位 AKB48「僕たちは戦わない」
2位 AKB48「ハロウィン・ナイト」
3位 AKB48「Green Flash
4位 AKB48「唇にBe My Baby」
5位 SKE48「コケティッシュ渋滞中」
6位 乃木坂46「今、話したい誰かがいる」
7位 乃木坂46「太陽ノック」
8位 乃木坂46「命は美しい」
9位 嵐「青空の下、キミのとなり」
10位 NMB48「Don't look back !」

オーケー。
使い捨てのポップス以外、売れない時代だ。

ミュージシャンの思考

それなりに名前の知れたミュージシャンの8割は、
自分がやりたい音楽世間に認められる音楽
のバランスをとろうとしている。
1割は天然でそういうものが作れ、残り1割はアングラを貫いてるのがチャンスをものにした組。

売れるためだけに音楽はやりたくないが、売れなければ食っていけないという葛藤。

必死で自分たちの音楽を模索しているミュージシャンたちからしたら、今の状況が面白くないのは間違いない。
それについては、過去何度か言及した。


要するにガキのガキによるガキのためのポップスしか売れねえじゃねえか、と。

ただただ高みを目指しブラッシュアップしているミュージシャンたちは、このまま日の目を見ないのだろうか。
と、小さなフラストレーションを感じていた。

そこに風穴を開けてくれそうな、小さいがはっきりとした波をキャッチした。

テレビ朝日 フリースタイルダンジョン

フリースタイルダンジョン

エミネム主演の映画『8 Mile』などで、日本でも注目を集めたフリースタイル(即興)のラップバトル。『BAZOOKA!!!第7回高校生RAP選手権』などの影響もあり、若い”バトルMC”は増えています。しかし、バトル MCを生業とすることは非常に難しく、「ラップで立ち直ろう!」「ラップで生きて行こう!」と夢を描く少年たちの未来は、決して明るくないのが現状です。

この『フリースタイル・ダンジョン』は、そんな若きラッパーたちが夢をつかむためのチャンスの場!日本全国のフリースタイルラップの猛者が、5人のスゴ腕ラッパー=“5人戦士”たちに挑みかかり、即興ラップのうまさを競っていきます!
テレビ朝日ウェブサイトより

テレ朝すげえ。
こんなものを(深夜帯とはいえ)今のご時世打ち出してくるとは。

フリースタイルラップとは、即興でラップをすること。
フロウ(歌い方)、ライム(韻)、アンサー(相手のラップに的確に返す)などなどいろんな要素を重ねて、より判定、歓声を得たものが勝者ってのがフリースタイルバトル。まわせターンテーボー。目指せ武闘派王者

ネコ踏んじゃったすら弾けないが 韻踏んじゃったらオマエもライマー
RHYMESTER - ザ・グレート・アマチュアリズム より

ぼくが思うフリースタイルラップバトルの面白いところ

・二度同じものは出来ない
瞬時にリリック(歌詞)を作り出しラップするため、同じものを再現は出来ない。
あらかじめリリックを用意しておいてさも即興でやっているかのように見せかけることをネタくさいといい、ディスの対象になる。

・ルールがしっかりしている
決まった数のヴァースの上で交互にラップするという定型がある中での戦いなので、バチバチにやりあっている様に見えても終われば清々しい。
ディスりあった対戦者同士が最後に握手を交わす姿は、プロレスのそれに近いかもしれない。

・化けの皮がはがれる
ロックでもなんでもないバンドがロックバンドとのたまってはびこっている現代だけど。
そいつらよりよっぽど情熱を持ってパッションとソウルのある人たちがしのぎを削ってる。
上っ面だけのやつはすぐ消される。

・ラッパーのバックボーン
ラップのスキルだけじゃなくて、人間としての厚みが時として見える。
「あ、この人、すげーいろんなこと吸収してんだな」と。
これについては次項詳しく。

実際の即興リリック

dotama r-指定

R-指定
マイク持つシリアルキラー
どう料理しようかな ミディアムレア?
俺がキチガイ ジャパニーズ・サイコ
未だ目指してる まだ見ぬザイオン
顔出したハイド ジキルは無しで
見せてくヤバメなライム
そうアメリカン・サイコ まるでクリスチャン・ベール
殺しのメロディ口ずさんでいる

DOTAMA
ありがとう俺の大好きな映画の話してくれた
クリスチャン・ベール
あのリベリオンとか最高だったよね?
でも近年で言ったら オブリビオンみたいなもん
トム・クルーズ若干老けたけど
やっぱイケメンだよねお客さん
とか言ってる俺はLike a パシフィック・リム
みたいになってお前をボッコボコにぶっ潰す
それが東京で64人
死んでいったラッパーの心意気もったMCなんだよ!

~~~~~

DOTAMA
泣いている?
でもこの子を刻んで食卓に並べる
そのメニューはカツレツ
yeah 俺のほうがはっきり言っていい滑舌
たしかに俺は桑原 だって本名カズマだもん
たしかに合ってる それ間違ってない
おいつーかお前もネタ切れなんじゃねえのか
漫画ネタに乗っかってきてくれた
この子の優しさ でもこれがこの人の危うさ
お客さん おわかり?

R-指定
おわかりじゃねえよ ネタなんて切れねえ
基礎体力が違えんだよ
サイファー何時間も終電が過ぎても始発が出たって続けてんだよ!
乗っかるUSじゃないぜ日本語
俺は乗っかったりしないぜASAP MOBの流派
炎殺黒龍波 ぶちかましてやるぜ お前の終わり!
UMB2013より

もうあえて説明するまでもないか。ULTIMATE MC BATTLE 2013よりDOTAMA vs R-指定(残念ながらyoutubeに動画はなかった)。
即興でビートに乗りながら、こういったリリックをつむいでふたりがやり取りするのは、芸術だとすら思う。
炎殺黒龍波でアガらないなんて、嘘でしょ?

フットボールアワー後藤のツッコミの瞬発力に感動するのと同じだ。
「新畑任三郎か!」
人と違う切り口、角度、その応酬が凝縮されてる。

……話をフリースタイルダンジョンに戻して、実際の動画を見てほしい(そろそろ興味わいてきたでしょ?)。


こういうアンダーグラウンドな文化を地上波で押し上げてくれてるのは素晴らしい。
ロックバンドのセッション×格闘技のラッシュ×文学的厚み×ユーモア
もうこの格好良さわかんないなら、音楽のセンスないと思うわ。
もしくはアイキャッチ画像と同じ。
IF IT'S TOO LOUD YOU'RE TOO OLD

最後に

アイドルソングを否定してるわけじゃない。
好きなもの聴けばいいと思うし。
ただそれらが語られるのは「音楽」っていうフィールドじゃなくて「テレビ」「タレント」「ゴシップ」あたりで、音楽性が評価されているわけじゃない。ファンがそこらへんを混同してる。

商業的アプローチが(ほとんど)ないところでラップ・ミュージックのむき出しの形で小さなムーヴメントが起き始めている。
お茶の間まで波及するだろうか。
RIP SLYMEKICK THE CAN CREW、あの頃以来のブームが起きる。ような気がしてる。

特にR-指定はラップ、ヒップホップがDQNやガキの遊びだと思ってる頭のガチガチな大人をひっくり返せる存在だと思ってる。
お客さんから言われたキーワードを即興でラップに混ぜていくフリースタイル 8:35~あたり

やっぱ芸術の域だわ。

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