今回ぼくが新たに購入したジーンズ。
向こう2年だか3年だか、あるいはもっと長く。しばらくの間付き合っていくバディだ。
鼻を近づければアメリカの匂いがする。嘘だけど。
MADE IN THE USAとは
メイドインザUSAシリーズが世に出てからそれなりに時間が経っているので、あらためて説明する必要もないかもしれないけれど、少し触れておく。
ブルージーンズが生まれて140年以上、リーバイス®はジーンズを作り続けて来ました。
今回登場したのは私達の原点であるアメリカ国内で、縫製まで行われた
“ Made in the USA “コレクション
プレミアムな501®、505™、511™ジーンズを作り上げました。
初期のメイドインザUSAシリーズは、コーンデニムのホワイトオーク製生地を使っていた。
そのために「まもなく終了するホワイトオーク生地のストック放出の為に作られたラインなのか?」というような憶測があり、ぼくもそう思っていた。
が、現在もUSAメイドのジーンズは継続的に作られている。
ただし、案の定ホワイトオークの生地ではなくなり(後述)、別の生地で、それ以外にも各所マイナーチェンジがある。
その辺のことは、同シリーズ初期のコーンデニム製生地のもの、生地が切り替わった後のものを比較したサイトがあるので、興味のある方は以下をどうぞ。
ぼくが購入したのはコーンデニムではない最近の511である。
511 MADE IN THE USAのあれこれ
以下ディテールについて書いていく。
大まかなスペック
表記サイズはウエスト27インチ、レングス32インチ。14オンス。
公式サイトのサイズ表の数字と、右側は最近まで穿いていた501CT(W28/L32)の数字(穿きこんだ後の実寸ではなく、当初公式サイトに掲載されていたもの)。
特に意味はないが比較してみよう。
511 | 501CT | |
ウエスト | 75 | 71 |
股下 | 81 | 80 |
股上 | 23 | 27 |
ヒップ | 44.5 | 46.5 |
ワタリ | 26 | 26.5 |
裾幅 | 18 | 15.5 |
数字だけでも毛色の違いが分かるのではないだろうか。
ていうかウエスト75はあってんのかな? 絶対もっと小さいと思われるが。
511はストレートとスキニーの中間という扱いらしい。
膝下をもっと絞ればスキニーになるだろうが、テーパードはそれほどかかっておらずタイトなストレートという印象だ。
各部の写真
各部を見ていく。
バックポケット
オレンジとイエローの2色使いのステッチ。ビッグEタブ。
左が511、右が501CT。
511の方がポケットが小さい(縦に短い)。
そして、縫い方が多少異なる。
熱心なリーバイスなファンの人は、こういうディテールが「いかにヴィンテージライクであるか」という観点で評価していると思う。
でも、ぼくはぶっちゃけヴィンテージジーンズに対する憧れの感情がほとんどないので、単純に511の雰囲気にはこの直線的な縫い方が合っていて好印象。
606がアーキュエイトステッチすら廃していたりするのに似た、ああいうソリッドな空気を感じる。
簡略化と言えばそれまでなんだけれど。
フロントポケット近辺
501CTと同じような感じの打ち抜きリベット。
耳付きコインポケット。
コインポケットって用途があんまりないって思われがちだけど、ぼくは結構ちゃんと自販機のおつりとかを入れて、文字通りの使い方をしている。
ジッパー
くすんだ銀色のトップボタン。ジッパーフライ。
ジッパーにメーカー名は書いておらずどこのものかは分からない。
ていうか、ボタンフライじゃないジーンズを穿くのは久々なので、トイレでまごまごしそうな気がする。股上の浅さも含め。
裾
赤耳。
赤い糸の番手が細めであまり目立たない。
奥ゆかしいと考えるか、地味と考えるか。どっちでもいいか。
革パッチ
同シリーズの501はレギュラーラインのような赤い印字の革パッチ、505は紙パッチ、で511はなんとも言えない刻印のような同系色でプリントされた革パッチ(コーンデニムを使った初期のモデルは501と似たような、あるいは同じタイプのものだった模様)。
紙パッチが一番かっこいいように感じるが、紙パッチのジーンズは穿いたことがない。
501CTの革パッチはいつか「ホームセンターで売っている安物野球グローブみたいな素材」と書いたのだが、511はそれよりはマシかもしれない。マシという程度で五十歩百歩ではある。
つまり、特別かっこいい感じはしない。
内側
同モデル初期のものは当然コーンデニムのタグがあったのだが、現在はリーバイスプレミアムというものに変わっている。
同じく、右側の国旗タグも文字のないシンプルなものになった。
コーンデニムからどこの生地に変わったのか?
ってところは公表していないっぽい。
カイハラ製と書いてあるサイトもあったし、海外のものと書いてあるサイトもあったし、正確なソースがないので不明としておく。
スレーキやタグ類はごちゃごちゃした感じ。
いつものように、ここに洗濯記録を書き込んでいく。
その他
めっちゃ安い。何を隠そうアウトレットで発見したのだ(一回スルーしたけど、コーンデニムの501CTとコーンデニムでなくなったUSA製リーバイスの色落ちを比較したくて結局電話で取り置きを頼んで再度来訪)。
税込み価格で1万円ほど値下げされている。
気になるのは廃盤品というところだ。
511のUSAメイドは廃盤なのだろうか?
リーバイスの公式オンラインストアでは、同モデルが全サイズ売り切れている。ただ、ライトオンなどその他の取扱店では在庫僅少というわけでもなく普通に売っている。どういうことなのかは、よくわからない。
501CTや501T、501スキニーなどの事例もあるように、レギュラー品(USA製をレギュラーと呼ぶかは微妙だが便宜的にこう括る)が急に廃番になることは珍しくないので、もしかするともう生産していないのかもしれない。
とにもかくにも。
ネクストジーンズは何を選ぶか? という問いに答えの出ないまま過ごしていたが、この値段で見つけたのは何かの啓示だと判断した。
お店で試着時の写真でピントが合っていないが、178センチ61キロの体型で27/32を穿いたらこんな感じ。
綿100ではなかなかタイトで、しかもレングスもジャストオブジャスト。
要するに、すぐに洗濯して縮めてから穿く、という選択肢はそもそもない。これ以上縮んだら困る。
強制的に半年程度は洗わずに穿くことになる。
リーバイスではないが、A.P.C.等の近いオンスのジーンズでは洗わなくてもそのぐらい穿いたら伸びたり馴染んだりで、アタリの位置がずれるなどのトラブルは経験していない。
なのでノンウォッシュのまま穿いても全然問題はないはずだ。おそらく。
ノンウォッシュ状態の生地感は、コーンデニム/ホワイトオーク製のものとはだいぶ違う。
ホワイトオーク生地は凹凸感があり荒々しい印象だったが、この生地はつるっとしていて平坦な印象。
ホワイトオーク生地の方が上等だと捉える感覚もあるが、バックポケットのステッチのように、511のイメージにはこの生地は合っているように思う。
それに、一番の楽しみはホワイトオークとどんな差があるのか? 現行のリーバイスプレミアムと銘打たれた生地はどんなものなのか? ってところを検証できるところだしな。
まとめ
同シリーズ501を購入したっていう記事はネット上で結構見かけるが、511はあまり見ない。
不人気なのか? だから廃盤なのかな。
久々に細いリジッドのジーンズを穿くぜ。
当分は食べ物に気を付けないと、ソースやらがはねたら泣いてしまうからな。
どんな色落ちになるのか期待しよう。
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